長崎空港に民営化の動き。
要望書の成り行きは如何に!

大村市より長崎県へ、長崎空港の利便性向上及び機能強化についての要望が出された。
要望の内容について各担当者に話を聞いてみた。


大村市商工振興課・浦山氏の話では、長崎空港のコンセッション方式(※注1)による運用時間の24時間化、LCC(※注2)等、新たな国際定期路線の開設や国際チャーター便の増便。夜間国際貨物便、旅客便の誘致、CIQ(※注3)職員の増員及び空港施設の整備拡充についての要望書を出している。



〔何が変わろうとしているのか〜〕
◎大村市商工振興課・浦山氏〜談

「長崎空港では現在、滑走路管理、設備管理、飛行機離着、CIQ業務、官制業務を国が管理。空港運営を長崎空港ビルディング(以下、空港ビル)が行っているが、コンセッション方式に変える事で官制業務、CIQ業務以外の仕事が民間の仕事になる。それにより、増便し空港業務の活性化。その後24時間営業を狙っていきます。現状の具体的な話はなく、しっかりと研究していきます」

同氏によると、コンセッション方式に変わる事で民間への委託になる為、入札によって管理者が決まるようだ。

〔入札が始まった時、以前から管理運営をしていた空港ビルはどうなる?〜〕
◎国土交通省空港経営改革推進局・井藤主査〜談

「入札になる場合、空港全体を売りに出す為、株主が変わるような形になります。従来運営していた会社(長崎の場合は空港ビル)も応札出来ますが、応札しない場合でも出て行く必要はありませんが、出て行きたい場合は出て行く事が出来ます」

同氏によると、同様の案件では仙台空港、高松空港、福岡空港がそれに当たる。
同事業は国の事業であり、強制ではないが「地元の要請」があればコンセッション方式が出来るらしい。
尚、長崎県観光課、長崎空港ビルディングに見解を求めたが、どちらも現時点では「コメント出来ない」―という回答だった。

(※注1)
コンセッション方式〜事業者が独占的な営業権を与えられた上で行われる事業方式。広義では指定管理。
(※注2)
LCC〜格安航空会社。
(※注3)
CIQ〜税関、出入国管理、検疫。